寒い冬にアガベの室内育成をする場合に必要な機材、それは植物育成LEDライトです。日照不足からくるアガベの徒長を防ぐために必須であるとも言えます。
最近はLEDを使用したAMATERASUやTSUKUYOMI高輝度の植物育成ライトも選択に困るほどの製品が発売されています。ただし高性能な分価格も1個1万数千円と高価なので広い範囲を照らすとなると複数個を用意しなければならずかなりな高額になってしまいます。
ここではあまり費用をかけずに広範囲を照射することができそうで価格も安いパネル型植物育成LEDライトを入手し使用してみた様子をお伝えします。
パネル型植物育成LEDライトはこんな方にオススメかも
小さい鉢に植えられた実生のアガベやパキポディウムを複数お持ちの植物好きな方、冬の低温から小苗を守りたいけど室内では光量不足だし等とお悩みの方にピッタリの製品です。
アガベなどを室内育成する場合の光量不足を補うための強い味方になってくれることは間違いありません。
パネル型植物育成LEDライト
低価格でそれなりな製品といえば、みんな大好き「安心・安全・信頼の中国製」を選択しなければならないのですが、最近は全体的に品質も上がってきたようで使用上それほど不安を感じることもなくなってきています。
前置きはこのくらいで、どんなパネル型植物育成LEDライトを購入したのかというと
チョット長ったらしいですが製品の外観は下の画像のようなパネルにLEDを配置した30センチ角の製品です。
製品にはLEDパネル本体、LEDドライバ(電源)、吊り下げ用ワイヤ類が同梱されていました。
本体と電源以外は使いませんでしたが…。
このパネル型植物育成LEDライトを購入した目的は、アガベの子苗を冬の寒さから守るために屋内に避難させる時の照明用でした。
アガベの子苗は100鉢以上あるのでとにかく広い面積を照らせるような照明でないと用が足りません。悩んだあげく、コストが安く済みそうなこのパネル型植物育成LEDライトを選択したのですが、今のところ満足な結果が得られていると感じています。
購入価格
この製品はAmazonで購入しています。価格ですが、購入時より値上がりしていて2枚セットで6,280円(税込)となっていますい。1枚当り3,140円となります。これが高いのか安いのかわかりませんが手にしやすい価格であることは間違いないでしょう。また、Amazonだけで無くYahooショッピングや楽天でも購入できるようです。
Amazonでは時々セールやクーポンといった形で値引きをやっていることがありますので、時々価格チェックをすればもう少しお安く購入できるかもしれません。
パネル型植物育成LEDライトを実際に使用してみる
このパネル型植物育成LEDライトを5セット(10枚)購入し、75cm幅で5段のスチール棚の1段に2枚づつ並べてあります。
パネルの取り付けは四隅に金具がついているので、棚とパネルを結束バンドで結んで固定してあります。
作業机の隣に設置してあるので結構まぶしく感じます。明るすぎて直視できないほどです。
明るさはどの位あるのか
※以下の内容はどうも明るすぎるなと思っていたのですが、照度計を購入して計り直してみたところ全く違う数値が出てしまいました。訂正しお詫び申し上げます。
結構明るいのはわかりますが、実際にどの位の光量なのかと思い計測してみました。
結果はというと
パネル直下(パネルから1cmくらい):130000ルクスくらい 42,000ルクス程度
パネルから12cmくらい:40000ルクスくらいはあるようです。 29,000ルクス程度
ただしこの数値はスマホの照度計アプリで測った値ですし測定場所によっても数値が変わりますので正確性はイマイチわかりません。あんまり信用しない方がいいかも…。
パネルから12cmですとこの場合ちょうどプレステラ90に植えたアガベの苗までの距離ていどですので実際は20,000ルックスくらいは鉢ごとに照らせているのだとおもいます。
ただしパネルとはいってもやはり周辺部は多少暗くなってしまうので定期的に鉢の位置をローテーションして平均的に照射されるようにはしています。
照度計について
計測に使用した照度計はアマゾンで購入したものです。廉価な製品ですが、校正もしていないスマホのアプリでの計測よりはよほど正確ではないかと計り直してみた結果です。
パネル型植物育成LEDライトのスペクトル
植物育成ライトですから植物の成長に必要な光のスペクトルでないと効果が薄まってしまいます。
このパネル型植物育成LEDライトはどうなっているかというと、販売ページの説明書きでは太陽光と同じスペクトルで、白色光と赤色光を配置した構成になっているそうです。
確かめるすべはありませんが、目視でも白と赤のLEDが配置されているのがわかりますのでまんざら嘘では無いようです。というか信じるしかありませんけどね。
パネル型植物育成LEDライトの消費電力
このパネル型植物育成LEDライトを使うとどの位電力を消費するのか、電力価格の値上がりが激しい昨今ですから気になるところではあります。
簡易的ではありますが、ELPA(エルパ) 簡易電力量計エコキーパーで測ってみたところ、パネル10枚で約380W前後、1枚当りですと38W程度を消費しているようです。製品仕様で消費電力36Wとなっていますので、ほぼ仕様通りとなっています。
電力料金はどのくらい?
この電力消費で1ヶ月間にかかる電力料金はというと、全国の10電力会社の平均で3,570円位のようです。(計算は電気代・電気料金の計算より、1日12時間点灯を30日間使用した場合)
この電力料金が高いのか安いのかなんとも言えませんが、4,000円程度でアガベやパキポディウムの健康が保たれるのなら「こんなもんかな??」といったところです。
パネル型植物育成LEDライトの発熱
これだけの電力(といってもパネル1枚で38W程度)を消費し続けるのですからLEDパネルも当然ですが発熱します。無風状態で点灯しているとそれなりの熱を感じてしまいますが、風を少し当てるとほとんど気にならない「ほんのり暖かい」といった程度まで冷却できるようです。アガベやパキポディウムには常に風を当てているので、ちょうど良い具合に冷却されているようで実用上問題にはなっていません。
もう一つ発熱するものがあります。LEDドライバ(電源)です。
こちらはかなり熱くなります。小型で回路基板がケースに密閉されて空気の対流がないせいか簡単に温度が上昇してしまい「大丈夫かな?」位になってしまいます。これをパネルの枚数分である10個使用しています。
ちょっと不安だったので効果の程は不明ですがプラスチックでできたケースに穴を多数開けて少しでも放熱できるように対策しています。そのままでも大丈夫だとは思うんですけどね。
パネル型植物育成LEDライトの機能
機能といっても特別なものはな〜んにもついていません。ただ光ることにのみ特化したような製品です。電源をオン・オフする電源スイッチすらついていませんし、この手の製品によくついているタイマー機能などもすべてありません。ただ光るのみ、この一徹さには敬服してしまいます。
電源のオン・オフはスイッチ付のテーブルタップにて行っています。
パネル型植物育成LEDライトのメリット・デメリット
2ヶ月ほど前から使用していますが、室内栽培にLEDライトを使用した場合のメリット・デメリットを考えてみます。一部LEDライト一般に共通したメリット・デメリットが含まれていることはご容赦下さい。
LEDライトを導入するメリット
広い範囲に光が届く
パネル型で30センチもあるのでかなり広い範囲に光を当てることができます。
実生に使うプレステラ90のような小さな鉢を多数並べて光を当てるなどに向いています。
天候に左右されず光を当てることができる
雨の日も風の日も寒い日も日光の変わりに安定した光量を確保できます。
光量の不足は植物の成長を阻害し、最悪の場合は枯れる原因にもなります。LEDライトを導入することで安定した光量を確保することができます。
ランニングコストが安い
昔の白熱電球や蛍光灯のように明るいが電気を大食いする照明器具に比べるとLEDライトでは消費電力は数分の一に抑えられるため電気代を低廉に抑制することができます。
LEDライトを導入するデメリット
経費(電気代)がかかる
省電力なLEDライトですが、電気代がかかることは避けられません。植物育成用ですからかなり長時間の光照射が必要になるので比例して電気代も増えていきます。
電気代を抑えるには晴れた日は太陽光に当てるなどの工夫が必要になります。
光の当て方に工夫が必要
パネル型といっても周辺部はやはり暗くなってしまうものです。
常に同じ場所に置いてしまうと光量が不均一になってしまうので、定期的に置き場所をローテーションするなどの工夫は必要になります。
あと、パネルからの距離も光量に大きく影響しますので強い光を当てたい時などはパネルに近づけるなどこちらも工夫が必要でしょう。最悪の場合アガベといえども葉焼けを起こすこともあります。
パネル型植物育成LEDライトの仕様
参考までにこのパネル型植物育成LEDライトの仕様を示します。
仕様
■LEDチップ:2835(LEDチップのサイズ:2.8mm×3.5mmという意味)
■LED数:225個(白:165 赤:60個
■入力電圧:AC85-285V
■実消費電力:36W
■作業環境:-20〜40℃、45%〜95%RH
■ルーメン:12722lm
■寸法:30x30x1cm
■ビーム角:120度
■シェル素材:アルミニウム、鉄
■寿命:10000時間
セット内容(2枚セットの場合)
2×電源コード
2×スチール吊り物
2×ストラップ
2×植物ライト
まとめ:LEDライトで光量不足の解消をしよう
冬の厳冬期などに植物を室内に取り込んだ時に問題となるのが光量の確保です。光量が足りていないと植物が徒長したり枯れてしまったりすることもあります。
このような場合に植物育成ライトを使用することで室内でも十分な光量を確保することができるようになります。室内で植物を元気に育てたい時はパネル型や電球型など条件に合った植物育成LEDライトの導入をお勧めします。
こちらも販売元は違いますが仕様はほとんど同じものです。(両方使ってますので)
それぞれを比べてみて価格の低い方を購入すればお得です。
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